岸野 央明
ドイツツアーが始まったにもかかわらず、実は私の頭の中は"参の絵巻"をどうするか?ということでいっぱいだった。昨年1年間かけて育て上げてきた"弐の絵巻"これを超える作品が作れるのか?日本に帰国する前に、いち早く新しいものを作りたい!と焦る私の気持ちとは裏腹に、プロデューサーは「まずはこのドイツツアーを大成功させることを考える!もっと細部に渡ってやり直さなくてはいけない所が沢山有る。"弐の絵巻"の本当の最終章を目指して頑張れ!」そう言い残して、日本へと飛び立っていった。
一瞬、不安がよぎったが、翌日から心機一転。早速その練習がスタートした。まずは作曲チームによる駄目出し会議、その結果を全員でもう一度話し合い、決まったことを次から次にどんどん試していく。
毎日細かい振り付けのズレや、音のニュアンスの違い、顔の向きや気持ちの移り変わりまでも、徹底して指摘される。
今回、ドイツツアーには初参加、国内ツアーよりも厳しい駄目出しに必死で個人練習を繰り返す本田君。(怖い先輩がいるので本番前の準備に余念がない・・・(笑))
そして、海外という事でのキャスト変更で不可能になってしまった演技を、落とす事無く、今までより更に良くしようと頭を悩ます江良君。何度も試行錯誤して新しい技を披露しては、「全然駄目!!」と厳しい駄目出し・・・。しかし、くじける事無く立ち向かう彼は<ピンチはチャンス!「×」バツだって見方を変えれば「+」プラスになる!>常に前向きである。
はてさて、海外での大問題はこちら・・・。凱旋公演で新しく演目に加わった拍子木パフォーマンス。こちらドイツではシンゴ君と太郎君がチャレンジしているのだが、あの終わりのお約束「よーお、パン!」が海外では通用しない!!焦る二人。現地スタッフに調査をして日々模索中。
いやぁ、人には沢山の可能性があるものですね。あんな演技が出来たなんて、想像出来ませんでした・・・。
こうして日々「弐の絵巻」を見直していくうちに、まだまだ足りないものや、もっとこうしたい・・・なんてアイデアが出てきた。「参の絵巻」の新作アイデアを必死に考えていた時より、自然と新たな発想が生まれそうな気がする。
新しいものを生み出す者として、また一つ大切な事をプロデューサーに教えて頂いた気がした。

