2011年11月25日

ここからが正念場

河原 シンゴ

今は丁度夜中の12時を回ったばかり。
気がつけば僕は一つの太鼓を前に、呆然と立ち尽くしていた。

 「まだやり残したことがあるのではないか?」

1124-1.jpg今年もあっという間に時間が経ち、九州での凱旋公演を残すのみとなっている。

  「このまま何事もなく来年を迎えるのか?」
 
 違う。1月に掲げた目標など何も達成出来てない。
舞台に立つことで、いつの間にか安心していたのかもしれない。何でもできる気になってしまったのかもしれない。
 太鼓は叩けば誰でも音が出る楽器だ。しかし、プロにしか出せない音があるはずだ。今、その「プロの音」を出せているかと聞かれたとき、自信を持って「YES」と答えることはできない。
そんな自分が許せない。許していいはずがない。
 演奏に限界を感じていた訳ではないし、そもそも限界なんて自分で決めるものじゃない。どんな事でも結果が出て、はじめて達成感が生まれるのだから。

 この瞬間にも、TAOの公演を楽しみにしている人達がいる。
そう思うと久住の凍てつく寒ささえ感じていられなくなってくる。
僕の腕が、指先が、握りしめたバチが、「まだまだ叩ける」と背中を押してくれるような気がした。

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2011年11月15日

公演後の打ち上げで・・・

滝 良平

昨日、感慨深い出来事がありました。
それは、クロレラ工業さん主催で行った四国公演の打ち上げパーティーでの事。
クロレラさんの高知営業所の方が、TAOの為にピアノでリスト作曲の「愛の夢」を弾いてくれた時に、ふとこんなことを思ったのです。

「約150年前にリストが誰かを思って作った曲が今、四国のホテルで僕らのために弾かれている。なんかこれって凄いな。本当の名曲って国や時代をいとも簡単に通り越してしまうものなんだな。僕らの目指すところはこれだ。」って。

音楽は作曲者の感情や、その時の時代背景が旋律やリズムに投影され、聴いている人になんらかのメッセージを伝えるものです。
何百年後か、自分が思いを込めて作った曲が、世界のどこかの小さい町で誰かが同じ思いになって演奏してくれているなんて考えたら‥?。
なんかわくわくしてきますね。

「形あるもの皆壊れる」なんて言葉がありますが、音楽に至って言えば、「形はあれど永久に不滅」ですよね。

今の自分では永久不滅の音楽なんて作る自信はないけれど、自分の可能性を信じて一歩一歩前に進んでいこうと思っています。

IMG_0134.jpg最後になりますが、クロレラ工業高知営業所の皆さん、本当にありがとうございました。そして本当にお疲れさまでした。
また四国でお会いする日を楽しみにしています。

2011年11月15日

将来を担う彼らに向けて

黒柳夏子

一年間の公演の中で、学校を訪れる事が時々あります。
学校公演と私たちは呼んでいますが、小学校だったり高校の文化祭や短大の学園祭だったりと様々なのですが、今回は福岡の美萩野女子高校と大分の上野が丘高校の2つの高校で演奏をさせてもらいました。

朝早くにホテルを出発して車の中で「学校公演、久しぶりだな〜」と話し合う男性メンバー達の顔が心なしか嬉しそうなのはさておき(2校のうち一つは女子校!)高校生と言う多感な時期の彼らにどんな事を感じてもらえるのか楽しみでした。

IMG_4706.jpeg今回の学校公演特別バージョンでは、懐かしの「大祭」や「時の彼方」を盛り込んで約一時間の演奏でしたが、盛り上がるのなんのって!
一曲目は客席に乱入しての「一期二宴」だったのですが「キャー!!」と言う黄色い声援は勿論ですが「おぉー!!」って言う雄叫びにも似た歓声に私たちもテンションがあがりました。

なんと言っても嬉しかったのは感情表現の素直な事でした。笑う所では大きな口を開けて大声で笑い、感動する場面では歓喜の声を上げてくれて、高校生パワーってホント凄かったです。
体育館に整列して座って聞いてくれていたのですが、音の響きが体に伝わって皆うずうず(笑)今にも飛び出して一緒に叩きそうな勢いでの芸術鑑賞会の一時間はあっという間に過ぎていました。

IMG_4718.jpeg最後の曲を終え代表の生徒さんから花束を頂いた時に「悩む事も沢山あるけれど、皆さんの演奏を聴いて頑張ろうという気持ちになりました。」との言葉を聞いて、この仕事の凄さを改めて感じました。
またいつか困難に立ち向かわないといけなくなった時には、私たちの事を思い出して頑張ってほしいなと思いながら、アンコールの「festa」で幕は閉じました。


終了してから体育館で搬出をしていると、生徒さん達が遠巻きにこちらを見ているのが可愛くてついつい写真を撮ってしまいました(笑)
校舎の窓からも、落っこちそうな勢いで手を振ってくれている子もいました。

IMG_4734.jpegこれから先、彼らや彼女達がどんな道を歩むのかそれはまだ解らないけど、この出会いが何かのきっかけになって、進むべき道を見つけ出してくれたら嬉しいなぁと思っています。


2011年11月 7日

いつでもベストを尽くす為

河原 シンゴ

今日も1,000人近くのお客さんが待っている。
メンバーが各自本番に向けて、変更点の確認や欠点の練習を入念に行っている最中だ。今も舞台上では笛や琴、三味線や大太鼓のサウンドチェックが着々と進められている。そんな中、僕は劇場の外に出てトレーニングする事にした。空は今にも雨が降りそうな程曇っていたが、うちわで扇いだような風が心地よかった。

早速、ツアーで持ち回っている道具を使って腕立て伏せを始めた。
どうして本番の当日までトレーニングをするのかというと、それには幾つか理由がある。
もちろん、本番で動けなくなる程体を酷使しては本末転倒
だ。
 まず狙いたいのは、筋肉に負荷をかけた時に起こるパンプアップ。
普段の体系より一回り大きく見せる為で、上半身を裸演技するプレイヤーにとっては欠かせないものとなっている。

6-1.jpg次に、太鼓を叩くだけでは鍛えられない部位の筋力強化。
やはり「太鼓を打つ」というだけでは、鍛えられない筋肉が当然出てくる。だからといってその部位を使っていない訳ではなく、鍛えることによってバチのスピードも上がるし音量も上がる。
そして何よりもパフォーマンスに余裕がもてるのだ。

何から何まで自分達で手がけているため、舞台裏でのちょっとした時間の使い方がとても重要になってくる。
ここで間違いなく言えることは、メンバーの誰もが今もてる最高の演技でお客さんを迎えようとしているのだ。
2011年11月 7日

岐阜の公演を終えて

岩谷あすか


昨日、1年ぶりに岐阜市文化センターで公演がありました!

会館に入ると皆口々に『なつかしぃ〜』という声が。搬入はエレベーター搬入で大変でしたが、TAOさん持ち前のスピードでさっさと仕込みを終わらせ、稽古する時間もとってもらい、いざ本番!


オープニングの悠久の唄では幻想的な世界、TAOの世界に引き込まれ、あっと驚いたような拍手、連ではユニークなパフォーマンスに声を出して笑っていて、幕裏で転換をしている私たちにまで聞こえてきました!赤恋ではうっとりと聞き入ってしまう・・・というような素直な反応をしてもらえてすごく嬉しかった。最後のカーテンコールで『ありがとう。ありがとう。また絶対来るんだよ』と一生懸命手を振ってくれているおばあちゃん。

一番びっくりしたのはFANTASIAの国歌を歌っている時に、たぶん私と同じ年ぐらいの女性が泣いているのに驚いた。


どんな思いで涙が出たのだろう・・・。


同世代の女性に感動してもらう事はすごく嬉しいし、興味がある。

なでしこジャパンのメンバーにも私と同じ年の人がいる。ワールドカップ、アメリカとの決勝戦は朝からテレビをつけ釘付けになって見てしまった。男性に負けないパワーと優勝を勝ち取るというオーラ、凛とした顔つき、そしてチームワーク。久々に興奮し感動した時のことを思い出した。


日本の女性はこんなに強くて、格好良くて、たくましくて・・・

記者会見のスーツ姿よりもユニホーム姿の方が美しくて・・・

私も負けてられないなと思った。自分が感動したように日本の女性は格好良いなって、頑張るぞ!って思ってもらえるよう、自分を高めていきたい。


昨日のその女性を見て、まだまだやな、頑張らないかんなと改めて思いました。

2011年11月 7日

初公演で初体験

黒柳夏子


今年に入っていくつもの街で初めて公演させて頂いていますが、初公演といえばたいていの場所では戸惑ったような雰囲気をステージで受け取る事が多々あります。

それはそうですよね、和太鼓と言えばまだまだ昔のイメージが強くて、法被に鉢巻でうぉりゃーなんて感じでドコドコドコ・・・(勿論それだけではないのですが、誤解しないで下さいね)


そういうのを想像してれば、幕が開いた瞬間に無音で水墨画の神秘的な世界というのは???マークが飛び交って当然かなと思います(笑)

ですが、実は初めての公演場所で演奏をする時は、ちょっと楽しみでもあったりします。想像とのギャップに最初はざわざわと戸惑っている観客席の雰囲気が曲を追うごとにぐんぐん引き込まれてきて、最後の方では自然とリズムに合わせて体を揺らしているのを見ると演奏する側としては嬉しくなったりする訳です。


先日も富山の黒部市国際文化センター・コラーレで初めての演奏をさせてもらったのですが、今までとは何か違う雰囲気が?

何だか初公演にしては、お客様のノリが違うような・・・


もう、最初からTAOを完全に理解した上で楽しんでいる!

手拍子や笑うタイミングも素晴らしい!!

参の絵巻の世界感にしっかり浸っている!!!

いやぁ、初公演で全席スタンディングのカーテンコールなんて初体験でした。

これって、TAOが日本中に浸透しだしたって事なんでしょうか!?

いえいえ、それも多少はあるかもしれませんが、主催して下さっている会館の方や実行委員の方達が、どんな風に私たちの事を宣伝して下さっているかと言う事なんですよね。TAOというエンターテイメントSHOWを楽しんでくれる素晴らしい観客が集っていると言う事がその証拠です。

今回担当して下さった大野さんはTAOの公演を見られて、「絶対にTAOを呼びたい!」と、熱い気持ちでオファーを下さったそうです。その熱意のお陰で実現した富山・黒部での初公演、本当に楽しく思い出に残る公演でした!


終演後、皆で寄せ書きしたサインを手渡して、一緒に記念写真をパチリ!


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そして帰り際には、「今日はありがとうございました。富山名産の鱒寿司です、皆さん召し上がってください。」と一人一人に手渡して下さいました。


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会館を出る私たちの車を外に出て最後まで手を振って下さったスタッフの皆さんの気持ち、しっかり胸に刻みました。

(皆の胃袋にも、コラーレ最高!と刻まれた様でした(笑))

また、ここに帰ってきたいと思う初体験でした。



2011年11月 4日

祝☆初公演 in 富山!!

原崎 タロウ


去る20111028日、富山県黒部市の、黒部国際文化センターにて公演を行いました。

富山での公演はTAOにとって初めて。初めての地での公演というのは、

何回経験してもいつもとは違う緊張感があるものです。


本格的な全国ツアーを始めた2009年の広島初公演の時は客席の半分以下しか集客出来ず、

開演前から「どうなるんだろう??」、昨年の岩手県北上市や山形県寒河江市での初公演は、「伝統芸能の宝庫・東北で、伝統から大きくはみ出したTAOは受け入れられるのか??」etc

いつも緊張半分、楽しみ半分で開演を待ちました。

しかし、いつも最後にはスタンディングあり、大声援ありで、とても初めての土地とは思えない嬉しい反応を頂きます。

さて、今回の富山公演は・・・


オープニングの江良くんの棒の演技から拍手喝采!

二曲目の「連」の音玉遊びにも大歓声!

「赤恋」では溜め息と興奮の入り混じった温かくも激しい拍手の嵐!

そしてKABUKIでは大爆笑(ありがとうございます!)!

全ての演目の途中、終わりにお客さんが楽しんでいるのが直に伝わってくる熱反応が返ってきました。


そして、アンコール曲「FANTASIA」が終わった後には、

待ちきれん!とばかりに客席最後尾からスタンディング・オーベーションが始まり、

その波は一気に会場全体を呑み込み、舞台と客席との境目はあっという間になくなっていました。


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そして、皆さんからいただいたアンケートには熱いメッセージがびっしりと書き込まれていて、

すぐ目の前でその熱い思いを語ってもらっているみたいで、

皆さんの興奮や熱気、そして高揚感がこれでもか!というぐらい伝わってきました。

大きく太い文字で「最高!!」とだけ書かれていたり、

裏面の一番下まで隙間無くその思いの丈をぶつけてもらっていたり、

似顔絵を交えながらのアンケートもたくさんありました。

今回の公演に限らず、出来ることなら皆さんにも見せてあげたいぐらい、

本当にあの一枚一枚の紙にはエネルギッシュな興奮や情熱が宿っていて、

それは読む人に直接訴えかけるもの凄いパワーがあり、いつもTAOのメンバーに勇気をくれるんです。


人の気持ちが入った文字ってすごいなぁ、といつもいつも読む度に思います。そして、終演後の慌ただしい客席の中、わざわざ書いてくださって本当にありがとうございます!


そんな嬉しい思いを僕の中に残し、幕を閉じた今回の富山初公演。

更に嬉しいことに、今回TAOを富山に呼んでくださった黒部国際文化センターの方々から、

帰り際に富山名物の鱒の押し寿司、通称「鱒の寿司」をメンバー全員に頂きました(笑)!

これがまた、たまらなく美味しかったんです☆(どんなお寿司だったかは夏子さんのブログを参照してください(笑)


TAOを呼んでくださった会館のみなさん、そして富山のみなさん、最高の一日をありがとうございました!またみなさんに会える日を楽しみにしてます!

2011年11月 4日

育った町愛知に感謝の思いを込めて

谷中 宏康

11月3日幸田町、4日名古屋と、僕が育った町での公演。
社長の配慮で家族そろって、公演を見る事が出来る。

毎回そうだが、地元だから特別と思っている訳ではないが
丁度、僕にとって節目になるタイミングで訪れる。
今回、実は家族そろって福岡に引っ越す事が決まって、
家族が故郷を離れる前の最後の地元の公演なのです。
愛知で生まれ愛知で育ち、色んな仲間に出会い
豊橋、豊川、岡崎、幸田、蒲郡、知立、安城、名古屋
色んな思い出の詰まった愛知県。
この町を離れ拠点を福岡に置く、寂しいと言う思いではなく
この町で生まれ育った事に感謝・・ありがとう・・

今の自分、昔の自分からは想像などとても出来なかった。
(まさか、こんなハゲになってこんな大舞台で太鼓を打つとは・・)
TAOの谷中になれてよかった。
最近特に思う、多分東北地震があったからかもしれないが。
自分一人の力では到底できない事をTAOとして、この日本に、世界に
メッセージを発信できている。今回は「日本を元気に」と
TAOの門を叩いて5年、まだまだですが、今回の作品、参の絵巻
TAOのハゲ、谷中として、育ててくれた地元へ、5年も待ってくれた家族、そして助けてくれた母親、見守ってくれている父親、今回、感謝の気持ちを込め表現したいと思います。
会場で待っていて下さい。
元気を笑顔を届けに行きます。


2011年11月 4日

ジュンコ先生との出会い

モリフジマキ

「小さい山に登るな。
小さい山に登れば、その後迷子になる。
どうせ登るなら高い山に登れ。」
胸に響きましたね。この言葉。この方の言葉です。

1-1.jpg1-2.jpg私の隣の女性!!ご存知の方も多いと思いますが、紹介します。
今、NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」の主人公コシノアヤコさんを母に持つ、デザイナーのコシノジュンコさんです。
(上の写真。ジュンコさんの上は一風堂の河原社長デス!!)

実は、ジュンコ先生にお会いしたのは2ヶ月前。赤坂ブリッツでの公演の日でした。
一風堂の河原社長が誘って連れて来て下さったのです。
公演後、メンバーに会いに来て下さったのですが恥ずかしながら私は先生のオーラに飲み込まれて一言も喋れなかった(・・汗)。「なんで、肝心な時に一言も言葉が出ないの!(←自分に怒!!)」と、自分の頭をボコボコ殴りたい気分でした。

そして、今回のこの機会!!
河原社長の粋なはからいで、一風堂六本木店にてまさかの打ち上げ!!
緊張しながらも、なんとかお話させて頂く事ができました。
何かを成し遂げた人の話って本当に面白いですね。ましてや書物でなく本人に聞けるなんて、この仕事していて本当に良かったと思います。

表現者としてのアドバイスや舞台のアドバイスも頂きました。
ドキドキしながら耳をダンボにしている私に、
「衣装はね、悪くはないのよ。赤と黒の色使いは私も好きよ。ただ、もう一つね、何か足りないの。」と。ズバリ図星のありがたい意見だと思いました。
自分でも少し前から自分の引き出しの少なさに真剣に悩んでいました。もう一度学校に通う事を考えたり、沢山の本を読みあさったり、新しい何かを探すけど、解決策が見つからず、いつも同じ壁にぶち当たっていたのでした。

勇気を出して、「先生のイメージするTAOが見たいです。」
「今の自分の引き出しじゃ足りないと思うから。」素直にそう伝えてみました。

「四の絵巻」、衣装に新しい風が吹くかもしれません!!ジュンコ先生が、TAOの新たな衣装に手を貸して下さるとしたらこんな凄い事はないですよね。

一皮剥ける時、何かが飛躍的に大きくなる時、何かしらの大きな変化(力)が必要だと思うのです。人との出会いは、自分一人の力では想像も出来ない常識を超えるモノを生み出す可能性を秘めていますから。本当にワクワクします。
皆さんも楽しみにしていて下さい。

後から、プロデューサーに聞いた話では具体的な衣装の駄目だしも下さったとの事。現在、早急にその部分を変更企画中デス。
まずは、スタイル画やサンプルでのプロデューサーのチェックをクリアしなければならないですからね。(実はココが一番大変(^ー^:))

高い山のてっぺん目指して頑張ります!!
今後何処かの公演で衣装の変化を見つけたら、「あ〜。ココに駄目が出ていたのね〜。」って衣装目線でも楽しんでみて下さい(笑) 

2011年11月 2日

誇りを忘れずに‥‥

滝 良平

僕の最近のお気に入りの曲はパシフィックムーンレコードの「癒VI」に収録されている「FOREST」という曲。
どこか懐かしくて、情緒豊かな繊細なメロディーが今の季節にぴったりで、移動中の車内では必ず聴いている。
ツアーがスタートしてもう半年が経ち、季節は夏から秋へと変わり、時折冬が顔を出している今日この頃。
最近思うことは、単純すぎるかもしれないけれど、「日本はなんて素晴らしい国なんだろう」ということ。
こんな風に思ったのは、やっぱり3月に起きた震災がきっかけとなっているのかもしれない。
あの日以降、「日本人の強さ」に何度も涙し、それと同時に自分の生まれた国を尊い目で見るようになった。
そうなるとツアー先でも今までは何気なく見ていた光景に、深い感動が潜んでいたんだことに気づく。
最近では東北道から見えた黄金色の田園の風景。夕日と上手くリンクして、目の前には今までに見たことがないような金色の世界が広がっていた。
何か東北が歩んでいく未来への光を見たようでとても嬉しかった。
そして東京では、ただ普通にその圧倒するような街並にとてつもなく感動した。
ここが何十年前は何もない焼け野原だったなんてことを考えると、本当に日本て凄いな、日本人て凄いなって素直に思った。
8月に行ったシンガポールも急成長していて凄い街並だったけど、東京との差は歴然としているなって感じた。
他にも言ったらキリがないから止めておくが、この半年間で感じた「日本の素晴らしさ」は数知れない。
参の絵巻では君が代を歌っているけれど、僕自身この時には「日本人としての誇り」というより「日本に生まれた誇り」をもって歌わせてもらっている。
TAOにいて世界各国を訪れているけれど、一つの民族がこんなに綺麗で強い国を作っているところなんて他に見当たらない。
日本に生まれた誇り‥‥。
これだけはこれから先も、絶対に忘れないで舞台に立っていきたい思っている。

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2011年11月 2日

自分以外の誰かの為に

河原 シンゴ

これほどまでに前回の作品から内容が変わった事はない。

なぜ、新曲が必要だったのか?
なぜ、編曲が必要だったのか?
なぜ、笑いが必要だったのか?
 
それは、TAOとしてお客さんに・・・、いや、今の日本に伝えたいメッセージが今までと明らかに違った。
一言で表すなら、それは『元気。』

どうして、今の日本に元気がないと思ったのか?
どうして、今の日本に向けた作品に仕上げたのか?
どうして、今の日本にTAOが一役を担おうとしているのか?
 
それは、一人の日本人として何もせずにはいられない出来事からTAOが悩みに悩んだ末に導き出した答えだった。
それが目に見える形となって出来上がったものが、今回の
『浮世夢幻打楽 参の絵巻』だ。
 
今の僕らは、自分の為に太鼓を叩いたり舞台に立ったりしている訳ではない。 TAOを見た人を元気にするため、日本を元気にするため、そして元気になったその足で何かに向かって新しい一歩を踏み出してもらえたら・・・。

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2011年11月 2日

東北の地で感じたこと


大矢 雄仁郎

先日、私たちが願っていた場所、東北の地へと足を踏み入れた。
そして震災被害を受けた岩手県の大船渡市、陸前高田市の現状を実際に見た時は、言葉では表しきれないほどに想像を絶するものだった。
「本当にここに町があったのか!?」
と思うほど何もない平地と化していて、あるのは山積みになった瓦礫ばかりだった。
家も土地も家族も愛するものまでも全て失った......
そんな人たちがなぜ私たちの舞台を見にきてくれたのか!?
そんな人たちがありがとうと言って泣いてくれた!!
本当に嬉しかった!!
その言葉を待っていたわけでもないのに、ありがとうと言われた瞬間、「この日のためにやってきたんだ!!」と実感でき、涙が出てきた。
絶望を感じ、「本当にこれだけの規模で立ち上がることができるのか!?」と思っていたが、そこで見た仮設住宅や工事をしている人たちを見て、「本当にすごい」と心から思った。

被災された方々の気持ちが正直、はっきりと分かるものではないし、家が無いってどんな感じなんだろうと考えると怖くなる。
実際に被災された方々は、
計り知れないショックと戦っていると思う。

私たちにできることは少ないが、あの震災のことを思いながらこの舞台に自分のできる限りの想いを込めていきたいと思う。
そして多くの人に、舞台を見ていただいて、何かを感じ取ってもらえたら、伝えていけたらいいなと思う。
世の中がいい方向に進んでいく手助けになっていけたらと勝手ながら信じ思い、
あとは、少しでも被災地のことを忘れないでいくというのが大切だと思った。

最後に、この舞台作品「浮世夢幻打楽 参の絵巻」に参加できて本当に光栄に思っている。



2011年11月 2日

更なる舞台へ

西 亜里沙


今回のツアーでは実際に公演を行った劇場をそのまま借りて、舞台の作り込みをする時間をとる事ができた。

音響、照明も含め、朝9時から劇場に入り、昼食もそこそこに、夜22時の退間時間ギリギリまで、一つ一つ時間をかけ仕上げて行った。

楽曲の変更部分は、劇場に入ったらすぐテクニカルスタッフに見せなくてはならないため、早朝から集まり稽古をした。

楽曲の変更、衣裳の変更、照明合わせ、音合わせ・・・・。

同じ曲を何度も繰り返し、微妙な照明の変化を決めて行った。

演者はビデオを撮り、どんな舞台の中で演奏しているのかを感じながら演技を高めて行った。いつもに増してプロデューサーの目が厳しかった。


細部に渡り細かい駄目出しが出された。動きだけではない、内面の部分・・・。

動きだしや音を出すタイミング。顔の向き、視線、振りの大きさ・・・・。

TAOだから出来る舞台作り」だった。

今回、女性の大太鼓というチャンスを頂いた。

ここで求められたものは、「女性だから出来る、魅せる大太鼓。横打を取り入れ、優雅で、美しく、色気がある。もちろん、強さとしっかりした音は絶対に必要」

大太鼓の横打で音をならす事は簡単ではない・・・。全身を使い、大太鼓用の太いバチをしっかりと握り込むパワーが必要だった。しかし、パワーだけでも駄目。力任せに振り回しては、美しさが無くなってしまう。この要求に応えられるのか?無理じゃないか?でも無理なんて口が裂けても言えない。

横打の時の体の向き、顔の向き、打点、バチの見え方、フレーズ感・・・。

要求されている事が解らず、一生懸命やっているつもりが全く駄目で、プロデューサーの罵声が飛んだ。


「おまえら本当に女か?そんな魅力の無い女の演奏なんか見たく無い。おまえらの体はそんくらいしか動かんのか?発想もチープ過ぎて話にならん。」


出来なくて、悔しくて、涙が出た。

何度も演目から外されそうになった。

頼み込んで見てもらい、意見を頂きながら作って行った。「その方向で作り上げろ」そう言われた時は凄く嬉しかった。


まだまだ完成の域ではないけれど、また一つ、無理だと思っていた事が現実になった。

今回、赤坂ACTシアターへ足を運んで下さったコシノジュンコさんがおしゃっていた、「貴方達の舞台は素晴らしいわ、文句の付けどころも無い。でもね、作品に完成なんて無いの、どんどん新しいものを取り入れるの。音楽というジャンルからもっと視野を広げて、新しい感性を磨く事が大事。新しい事にチャレンジするということは、とても勇気のいる事で、誰でも出来る事じゃない。でもTAOなら出来る。」

私がTAOに入って15年。

毎回、無理難題にぶつかる。イメージが解らなかったり、動き的に無理だったり。でも、やれてしまうのだ・・・。

プロデューサーの罵声が私の起爆剤となって、ぶっ倒れるまでやってやろうじゃないか!という気持ちにさせる。

その先に新しいものが見えてくるのだ。

学生の頃は、出来るだけ体育の授業を休みたがっていた私が、TAOに入って、意外と体力がある事を知った(笑)これから先、本当に体が動かなくなるまでずっとチャレンジし続けたい。


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2011年11月 2日

がんばろうニッポン!

 山口 泰明

先日、公演で岩手県北上市にお邪魔したのですが、公演前に震災でひどい被害をうけた大船渡市、陸前高田市を訪問してきました。
新聞やニュースで拝見していたので覚悟はしていたのですが被災地が見えてきた瞬間背中がぞっと震え、身体が硬直した。
僕たちが見たものは自分の目を疑いたくなるような凄まじい光景でした。建物の屋上に漁船が乗っかってたり、5階建てのアパートは4階までの全ての窓ガラスが割れてたり、回収された積み上げられた瓦礫の山は高さ10mを越え、桁外れた津波の大きさと威力を思い知らされました。
どれだけの人が住む場所を失い、大切な家族や友人を失い、住みたくても住む場所がなく、止むを得ずに街を離れなければならない人がいたと思うと胸が締め付けられると同時に、何もしてあげられない自分への苛立ちが込み上げてきました。


公演当日はそんな状況にも関わらず沢山の人がTAOのライブを観に来てくれました。
震災が起きてからずっと東北に元気を届けたい、早く東北で演奏して一人でも多くの人に笑顔を取り戻してもらいたいという思いで公演を続けてきました。しかし、その日は被災地を見た後という事もあって公演前は強烈なプレッシャーを感じていました。「お客さんの反応はどうか?みんなに元気を与えることができるだろうか?」などいろんな事を考えて不安になっていました。
しかし、公演が始まるとさっきまでのプレッシャーを吹き飛ばしてくれるほどの拍手が会場に鳴り響いていました。終わってアンケートに目を通すと「ありがとう」や「元気が出た」など嬉しい言葉をたくさん頂きました。自分たちがしてきた事に間違いはなかったと実感しました。
北上で公演した次の日、仙台駅で行われていたよさこい祭りに参加し演奏してきました。ライブは最初から最後まで大盛り上がり。1番嬉しかったことはそこにいた全員が笑顔だったこと。鳴り止まない「ありがとう!」の言葉にメンバー全員が泣かされました。その時僕は「この人たちなら大丈夫だ。この人たちがいれば東北は元の活気を取り戻せる」と確信したのです。


震災から半年が過ぎ、世間から少しずつ薄れてきていますが、決して忘れず将来は震災を知らない子どもたちにあの震災があったから日本は強くなったと伝えてあげる義務があると僕は思うのです。
まだまだこれからだ!がんばろうニッポン!

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2011年11月 2日

チャッパガールズ


岩谷 あすか

 皆さんはいつもバックの中に何が入ってますか?
私が最近いつも持ち歩いているもの・・・それはチャッパ!!
車移動する時は笛を吹く人、バチを振る人、チャッパを鳴らす人でいっぱいです。
 私の中で3つの課題とテーマがあって、その内の1つがチャッパです。
このチャッパに悪戦苦闘。チャッパも太鼓と同じでフィット感と芯のある音が重要で、なかなか繊細な音が鳴らない。そしてその音を鳴らすにはチャッパの持ち方にあります。私の癖でどうしても正しい持ち方にならず、親指でつっぱらないといけないのが、気づいたら親指が曲がって寝てしまっている状態・・・。
そうなるとフィットが厚くなり、音がゴワゴワいってフレーズが全く聞こえてきません。この癖を直すのに必ずバックの中にはチャッパが入っています。
 
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 赤坂アクトに向けて、金の画家のチャッパも編曲し、水藤さんの締太鼓が入らない本当にチャッパだけの曲になりました。
 もとを辿れば3月上旬、参の絵巻新作案の発表で私と麻記さんとでチャッパの曲を発表してプロデューサーから『おもしろいかもね』の言葉がきっかけで、夏子さんとキーコさんにも意見をもらい4人で練習してきた。プロデューサーからきついダメ出しもあったし、演目もなくなるという所までいったけど、なんとか赤坂アクト前に編曲したのを聞いてもらって『やってみろ』と温かい言葉をもらい今させて頂いている。コミカルに楽しく、チャッパってこんな鳴らし方があるんだ、チャッパってこんなに楽しい楽器なんだと感じると思います。
 毎朝4人で動きや表情、音にこだわって稽古しているので、あとはその成果を出すのみ!!半年もかけてきたので、ここで落とすわけにはいかない!!
あとは一人一人の技術アップ。これをクリアして、もっともっと難しいフレーズができるように、皆があっと驚くようなものにしていきたいです。

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